バッテリーの最大容量はどこまでアテになるのか?

夏は、当社にとっては繁忙期なんですが、繁忙期の今の時期は、例年は画面交換のご依頼が非常に多いです。

しかし、今年は、例年に比べると、バッテリー交換が比べると多い印象です。

昔は2年で乗り換える方の多かったiPhoneも、最近はどんどん所有年数が上がっていることで、バッテリー交換をする必要のある方が増えているのではないかと思います。

この間、どこかの会社の紙広告でチラッと見たのですが、最近は1台の所有年数が長くなり、画面交換の需要が減る代わりにバッテリー交換の修理が増えている傾向にあるため、修理の単価が下がっているらしいです。

さて、皆さんは、設定から見られるバッテリーの最大容量でバッテリーの状態を確認していると思います。

お客様の中にも「最大容量が80%を切ったから、そろそろ交換時期だと思って」とおっしゃって、端末を持ってこられる方も多いです。

私自身、お客様が「バッテリーのもちが悪くなったから、バッテリー交換をしたい」と言って端末をお持ち込みされたら、まず、この最大容量の数値を確認します。

そういう場合、この数値が80%前後、もしくは80%を大きく下回っていることが大半です。

しかし、端末によってはこの数値が正常に表示されていないことがあります。


例えば、先日ご修理させていただいたお客様のiPhone6を例に取ります。

最大容量の数値は85%表示。


では、当社のバッテリー測定アプリで調べてみます。



見ていただきたいのは、赤いバーの部分。

ここは、設定から見られる最大容量と同じ役割をしています。

数値を見ると「22.6%」。

ということは、本来85%という数値は22%でなければいけません。

お客様のお話では「100%に充電して出掛けても1時間もたない。」とおっしゃっていましたので、22%というのは納得がいきます。

個人的には、iPhone6〜iPhone7までは、この数値は不正確というのを感じます。

もちろん、正確に表示されている機種も多いんですが、表示されていない機種も少なくないです。

ですので、この数値はあくまでも目安として考えるくらいがいいと思いますし、当社は、この数値はあまり信用しておりません。

メルカリやラクマを見ていると、「バッテリーの最大容量を教えてください!」と聞いている人がいますが、もちろんそれを確認するのはいいのですが、その数値を完全に信用しきってしまうのは良くないです。

例え、その数値がまだ80%台後半とかでも、実際の駆動時間とは異なることは往々にしてあります。

では、ネット上で購入するときはどうすればいいのか?

個人的には分からないです。笑

何故なら、私は一切信用していないからです。

ネットでiPhoneを買う時、私はこの数値を信頼して購入したことがないので、どうすればいいのか分かりません。

しいて言えば「なるべく評価の高い出品者から購入すること」ですかね。

悪い評価が多い人物というのは、基本的に信用ができません。

ですので、出品物に関して、誤魔化してくる可能性があります。

反対に、評価の良い出品者は商品状態をなるべく正確に教えようとしてくれます。

例えば、最大容量が85%と表示されているにも関わらず、実際は60%程度の状態だったとします。

悪い評価の多い出品者というのは「85%です」としか書いてくれません。

しかし、良い出品者というのは「85%と表示されていますが、バッテリーのもちは結構悪いように感じます。」という風に書いてくれるような感じです。

でも、これに関しては一概に出品者を責められないということもあります。

何故なら、バッテリーのもちが良い・悪いというのは、主観でしかないからです。

出品者は「バッテリーの減りが早い」と思っていなくても、購入者は「早い」と思うこともあるので、この場合には一概に出品者が悪いとも言えないと思います。

「減りが早い」と感じる人は、90%台前半でもそう感じますし、逆に感じない人は70%台前半でも感じないです。

だから、素人同士のiPhoneのネット売買はトラブルはが発生しやすいですよね。

少しでもそのトラブルを減らすために、購入時には「評価を見てまともそうな人から買う」というのは非常に重要なことです。

また、非正規バッテリーを取り付けてあるがゆえに、バッテリーの最大容量が見られなくなっている方もいらっしゃると思います。

「どうも最近減りが早くてもちが悪いんだけど、交換時期なのかどうか分からない。交換しようかな?」と悩んでいる方は、端末をお持ちこみいただければ、当社使用のアプリにてバッテリーの状態を見てあげますので、端末を持ってきてください^^


当社的”バッテリーの最大容量はどこまでアテになるのか?”の結論としては、

「参考にはなるが、あてにはしていない」です。

表示数値が高くても、実際は劣化していることも多いからですし、逆に、数値は低くても、実際には劣化していないケースもあります。

バッテリー交換は、意外と奥が深くて、正しい判断をするためには、技術者の経験が必要です。

修理時には、しっかりと点検してくれる店舗を選びましょう。