この仕事をしていて、よくいただくトップクラスの質問が「バッテリーの寿命について」です。

このブログは開業当初から続けているのですが、バッテリーの寿命については度々取り上げてきました。

基本は同じなのでいつも言っていることは基本的には変わらないのですが、私自身、経験を積むごとにより知識が増えていくことと、iPhoneの状況を取り巻く環境も刻々と変わっていくものですので、本日は久しぶりにこのテーマにすることにしました。

一般的に言われていることはApple公式や他サイトに沢山出ておりますので、そちらを見ていただくとして、私は私にしか出来ない話をしていければと思います。

 

バッテリーの寿命というのは、元々のバッテリーの能力とユーザーの使い方、この2つで決まります。

まず、元々のバッテリーの能力というのは具体的にいうと「容量」と「耐久性」です。

これは私が取り扱うバッテリーを考える上で重視している2点です。

容量とはこのことですね。

 

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写真のものはiPhone6ですが、すべてのiPhoneのバッテリーにはこのように容量が記載されています。

まずバッテリーが届くと、うちでは専用のアプリを使って1つ1つこの容量をすべて調べます。

容量が基本の数値より下回っていたり、安定しないもの(しばらく見ていると1820mAhが1750mAhになり、さらに1800mAhになるなど容量の数値が安定しないもの)はこの段階で弾きます。

この容量が少なかったり数値が安定しないものというのは、経験上、すぐにもちが悪くなったり不具合が起きて再修理になってしまう割合が通常のものに比べると格段に多いためです。

よく「数ヶ月前に他店でバッテリー交換したのですが、もうもちが悪くなってしまった。何が原因ですか?」とご相談に来る方がいらっしゃいますが、1番大きな可能性としてはこの容量が元々少なかったことです。

容量が少ないと、そりゃもちは悪いですよね。

元々少なければ寿命も必然的に短くなります。

一般的にバッテリーが弱りやすい機種の順番としては、プラスシリーズ→通常サイズ→5Sの小型サイズです。

これはやはり元々の容量がプラスシリーズは大きく、5Sシリーズは小さいためです。

プラスシリーズは本当にもちが悪くなりにくく劣化しにくいですね。

ですので、小さいサイズのユーザーほど、バッテリー交換の必要頻度は上がりますね。

それは構造上、仕方のないことです。

 

それと「容量の数値が安定しない」というのも、個人的にはとても危険視しています。(私というか師匠が)

現在は設定からバッテリーの最大容量が見られますが、取り付けた当初は最大容量は100%だとしても数日後には95%になっているものがあったりします。

取り付けた当初ってまだしっかりと読み込んでないことがありまして、しばらく取り付けて基盤にしっかりと読み込ませると、本来の状態で落ち着くことがあるんですね。

本来の状態が「95%」だとすると、新品の状態よりもすでに5%も劣化しています。

こういうものはもちろん、劣化スピードも速いです。

こういうものをお客様には出せませんので、うちでは最初に容量の数値の安定しないバッテリーというのは弾いてしまいます。

正直、ここまでやっている修理店は本当に一握りだと思います。

しかし、経験上、これくらいやらないと、バッテリーの検品としては不十分だと私自身は考えています。

ただ「バッテリーを取り付けて充電残量が増える」くらいしか確認していないと、本当の不良に気付けず、通常のものよりも劣化が早いバッテリーが出てしまいますよね。

それでも、店側が「正規のバッテリーじゃないんだから仕方ない」と思うのであれば、それはそういう方針としてはいいと思います。

ただ、私は「正規店に行かなくても同じクオリティでちゃんと直す店」を目指しているので、うちはここまでやっていますね。

以前は、正直、ここまでやっていなかったのですが、特に小さい容量の5Sが一定数不良で保証期間の3ヶ月の間に戻ってきてしまうことがあり、それを改善するためにここまでやるようになりました。

今は純正のものよりも大きい容量のバッテリーを使うようにしたこともあって、ほとんど戻ってこなくなりました。

年間1,000個出して3つくらいですかね。

 

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もうひとつ「耐久性」ですね。

これは非常に難しいです。

なぜなら「このバッテリーの耐久性が高いかどうか?」というのはお客様に出すときには分からないからです。

うちはバッテリーを購入する会社って結構コロコロ変えているのですが、変えるたびに師匠が自分のいつも使っているiPhoneにそのバッテリーを取り付けてしばらく検証しています。

そして「悪くない」と判断できたら、お客様に出すようにしているんですね。

これをどういう基準で「悪くない」と判断するかは経験が無いと難しいですよね。

私たちは最近では、バッテリーを見れば「あっなんか良さそうだな」と感じれるまでになったのですが、これは経験が無いと無理だと思います。

うちでお出ししているバッテリーも日に日に改善されてきています。

オープン当初は、正直、再修理も1ヶ月に1回か2回はあったし、耐久性も良くなくて交換してから平均1年で再修理が必要でした。

お客様も「1年持てば十分かな」という感じで、1年で交換にいらっしゃる方が多かった印象があります。

しかし、いまのうちで取り扱っているバッテリーはおそらくオリジナルの交換品よりも耐久性は高く、もちも良くなっているのではないかと思います。

これに関しては数年かけて検証していかなければ結論は出せないのですが、体感としては日に日にバッテリーのクオリティは良くなっていると思いますね。

研究に研究を重ねているので(笑)

ですので、先程同様ですね「数ヶ月前に他店でバッテリー交換したのですが、もうもちが悪くなってしまった。」というお客様のiPhoneに取り付けてあるバッテリーは、耐久性が低いバッテリーの可能性も大いにありますね。

先日昨年3,240円で交換した純正バッテリーのトラブルが多発しているという話をしましたが、去年1年間で出していたバッテリーには耐久性の低いものを使っていたんではないでしょうかね。

耐久性が低いからすぐに劣化するということですね。

なんでもそうですが、安いものって壊れやすいじゃないですか。

だから、バッテリーだって安いものは壊れやすいんじゃないですかね。

「もの」というのは値段なりですよ。

 

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そして、バッテリーの寿命を決めるもうひとつの大きな要因はユーザーの使い方です。

バッテリーの劣化を早めてしまう2大行動が、

●寝る前に充電器に繋いで朝を迎えてしまう

●暇さえあれば充電器に繋いでいる

 

要は、過充電です。

耐久性の低い非正規バッテリーでこんな使い方をしていると、そりゃ数ヶ月でおかしくなるよねという話です。

私はバッテリー交換のご修理後に「なるべく過充電しないように気をつけてください」とお伝えして端末をお返しするのですが、これを言っておかないと再修理率が格段に上がるので非常に怖いからです。

バッテリーの寿命を出来るだけ延ばすためには元々のバッテリーの能力だけでなく、ユーザーの方の使い方も非常に大切になってきます。

 

・ちゃんと検品して状態の良いバッテリーを選んで出す

・お客様にも使い方に気をつけていただく

 

この2点さえしっかりと守れば、正規ではないバッテリーでもオリジナルと変わらない状態を保つことができます。

「非正規店で出しているバッテリーは正規のオリジナル品より品質が低い、もちが悪い、すぐ劣化する」と思われていることが私としてはとても悲しいです。

そんなことないんですけどね。

1台の所有年数が増加傾向にある今日この頃。

賢く選んで賢くお得に使いたいものですね。

バッテリーの寿命における考察でした!

 

 

 

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