【iPhone6】粗悪店に当たると後から無駄にお金がかかる良例
【2021年3月15日更新】
記事内に登場します液晶純正パネルは、現在、液晶再生パネルに表記を変更しております。 あらかじめご理解の上、読み進めて頂けますと幸いでございます。 なお、名称を変更しただけで、パネル自体に変化はありません。
先日、後楽園店をご利用いただきましたお客様のご修理事例をご紹介させていただきます!
お客様ご利用誠にありがとうございました^^
本日の機種はiPhone6です。
実は今回のお客様、今年の2月にご利用くださっており、ご修理事例にもご紹介させていただいておりました。
先日再度「またホームボタンが効かなくなってしまったので見て欲しい」というご連絡をいただきまして、端末を拝見致しました。
前回のご修理時には、ご修理事例でご紹介させていただいている通り、取り付けられてあったコピーパネルのホームボタン部分の厚みが原因となり、ケーブルにたわみが無くなってしまったところに負荷がかかってケーブルが切れてしまっていたという状態でした。
ですが、今回はバッテリーが原因となり、結果的にホームボタン自身が故障してしまっていました。
前回のご修理時、既にバッテリーの状態もあまり良くありませんでした。
数ヶ月前に非正規店で交換したとのことでしたが、すでに明らかに劣化している兆候が見受けられました。
それが今回、さらにその劣化が進んで膨張しておりました。
今回のお客様は、今年の2月にホームボタン故障でご修理を依頼してくださったのですが、そもそも故障した原因はコピーパネルでした。
ホームボタンは、ホームボタンの上に銀のプレートを取り付けて動かないようにするのですが、コピーパネルの厚みのせいで完全にネジを締めてしまうと、ホームボタンがカチカチしなくなる状態だったため、前回の修理では、この銀のプレートのネジを緩めざるを得ませんでした。
前回の修理では、ホームボタンがしっかりカチカチするように調整してネジを止めたのですが、お客様が端末を使用している間に、このネジがさらに緩んでしまい、この日見たら、ネジとプレートが中で完全に取れてしまっていました。
しかし、普通はこの銀のプレートが取れてしまうことはあっても、ホームボタンが故障してしまうことはまずありません。
このネジとプレートが中で外れてしまっても、画面がしっかりと閉まっていれば、ホームボタンは普通に使えてしまうからです。
では、なぜ今回ホームボタンが壊れてしまったのかというと、バッテリーが膨張してしまったからです。
バッテリーが膨張し、画面を押し上げてしまうと、画面と本体の間に隙間が出来ます。
隙間ができると、ホームボタンは画面から離れて、中に陥没する状態になるのですが、その状態でホームボタンを押していると、さらにホームボタンケーブルに負荷がかかります。
今回は、前回取り付けたホームボタンのケーブルが変に伸びてしまっていました。
それが、今回またホームボタンが故障してしまった原因と断定致しました。
元々粗悪なコピーパネルが取り付けてなければ、ちゃんと修理していれば、ホームボタンは壊れなくて済んだでしょう。
また、バッテリーに関しても状態の良いものを出してもらっていれば、まだしばらくは膨張することもなくちゃんと使えた上に、ホームボタンケーブルが故障することもなかったでしょう。
そしてさらに。
コピーパネルも割れてしまっておりました。
これもバッテリー膨張が遠因になっていると思います。
コピーパネルはそもそも強度が弱く壊れやすいという特徴がありますが、さらに今回のように画面と本体の間に隙間が出来ていると、フロントパネルは何も守られていない状態になるので、ちょっとした衝撃で、画面割れや液晶故障が起きてしまいます。
(実際に取り付けられてあったパネル)
では、恒例の「うちの液晶が純正のパネルと比べてどれくらい違うのか?」ショー!
最初からきちんと液晶純正パネルで直し、バッテリーも状態の良いものを取り付けてもらえていれば、こんなに何度も何度も修理する必要もなく、その分お金も節約出来ていたと思います。
さらに、今回のお客様が不運なのは、過去2回の画面の修理の際に自分でコピーパネルを選んだわけではないことです。
自分で望んだわけではなく、修理に行ったら勝手にコピーパネルが取り付けられていたとのことで、前回の修理時に私に指摘されて初めて「コピーパネル」という存在を知ったとのことでした。
バッテリーに関しては不運だったということしかないと思いますが、いずれにしましても過去3回の修理(画面2回、バッテリー1回)ですべて粗悪店に行き、粗悪なパーツを使用されてしまったことがここまで何度も修理が必要になった原因です。
今回、液晶純正パネルをお選びになったのですが、今回のようなお客様はおそらく初めから知っていればコピーパネルは選ばなかったと思います。
そうすれば、ここまで何度も修理が必要になることもないように思いました。
これなら初めからAppleに直接修理を依頼していた方がはるかに安く安全に修理できておりました。
過去の修理はハッキリ言って無意味です。
私たち民間の修理店は手で修理するので、修理の失敗や意図せぬ不具合などは、仕方のないことかもしれません。
絶対に起きないように細心の注意を払わなければいけませんが、どんなに気をつけていても完全に0にすることはできないでしょう。
ある意味で、防ぎようのない事故です。
しかし、お客様にコピーパネルを「黙って」取り付けることや、状態の悪いバッテリーを取り付けるというようなことは、故意の詐欺です。
こんなことは気をつけることでもなく、自分の意思で「やらない」選択ができます。
まだまだ多くの店がお客様にコピーパネルを黙って取り付けている現状があり、それがこの業界では常識となってしまっております。
そのために、非正規店の多くはコピーパネル擁護派ですが、今回のご修理事例をご覧になれば分かる通り、互換品というのはあくまでも互換品であり、様々な二次被害を引き起こす可能性を秘めています。
どんなに「見た目のいい」コピーパネルと言えども、プロとしてコピーパネルを擁護することは間違っていると、私は思います。
一般の方が「コピーパネルでも純正とそんなに変わらないね!」というのと、修理店が言うのでは意味が全く異なってきます。
今回は液晶純正パネル、バッテリー交換をしていただきましたので、ホームボタンはサービスで交換致しました。
本来は保証対象外の状況なんですが、ホームボタンまで入れると修理料金も嵩んでしまうため、今回は特別に無料にて交換致しました。
今回、しっかりと直して使用上の注意点などもご指導致しましたので、普通に使っていただければ2年くらいは修理の必要はなくなると思います。
粗悪店、または粗悪パーツで修理すると、のちのちこんなにも修理の必要が出てくる可能性があるという良い例だと思い、今回はご紹介させていただきました。
「安い」ということの意味をいま一度よく考えてみてください。
そして、まだまだコピーパネルを勝手に取り付けられている例が後を絶ちませんので、ご修理時にはくれぐれもお気をつけを。
では、当該のお客様、ご利用誠にありがとうございました^^