まだまだ水没あります
夏休みが終わり、季節的には秋に入りましたね!
予告通り、9月1日からauも第三者による中古端末のSIMロック解除が可能になりました。
ここ最近はiPhone 8PlusやXなどの割と高額な機種も中古端末の問い合わせをいただいております。
ここだけの話、高額機種を準備するのは元手が必要なので、資金繰りが若干大変なんです。笑
販売する価格が大きい分仕入れにもお金がかかるので、最近は買掛金の金額を見るのがちょっと怖くて先延ばしにしています。笑
さて、修理の話ですが、今年は一昨年、昨年と比べて水没修理を多く承りました。
9月に入ってからも意外と依頼がありまして、この間、1日で3台水没修理した日がありました。
重なるときは重なる不思議。
iPhone8Plus,iPhone6,iPhoneSEの3台。
iPhone8Plusがプール、iPhone6がトイレ、iPhone SEがお風呂にそれぞれドボンでした。
復旧できたのはiPhone SEのみ。
最近の勝率でいくと、かなり悪いですね。
iPhone8Plusのお客様とiPhone6のお客様へは、お役に立てず申し訳ありませんでした。
お客様から伺った話を元に簡単に状況を説明しますね。
まず、iPhone8Plus。
こちらは防水ケースに入れてプールに持ち込んだそうなのですが、プールから上がって見てみたら全く起動しなくなっていたそうです。
このiPhoneですね、開けて確認したところ、見事に内部に水が入り込んでいて完全に水没していました。
師匠さんの見立てですと、SIMトレイのところから水が入り込んで起動を司る基盤部分が水没したのではないか、ということでした。
こちらは内部クリーニングしたところ起動はしたのですが、画面の表示が正常に動作せず、使用するのは不可能な状態でした。
フロント画面のコネクタと基盤をつなぐ部分が故障したようです。(赤丸の部分)
iPhone7以降は防水仕様ということでプールや海に持ち込む方も多いようですが、完全防水ではありませんので注意してください。
確かにiPhone7以降は水没しにくいです。
しかし、絶対に水没しないわけではありません。
また、今回のお客様のように防水ケースに入れて海やプールに持ち込む方も多いですが、知らない間にケースの中に水が入っていて気付いたら水没しているケースが後を絶ちません。
くれぐれも気をつけてくださいね。
今のiOSはiPhone側で操作できないとパスコードを解除できないため、画面が映らないとバックアップが取れません。
ですので、今回のお客様は内部クリーニング後、何もやりようがなく「文鎮化」しました。
では、次はiPhone6。
こちらは自宅のトイレに落として、慌てて拾い上げたそうです。
水没後しばらくは問題なく使用できていたらしいのですが、徐々に再起動を繰り返すようになり、やがて点かなくなって当店まで持ち込まれたそうです。
こちらも完全に中に水が入り込んでいました。
お客様のお話だと、再起動を繰り返した後、点かなくなる寸前に「なんか音がした」とのことでしたので、おそらくその時に基盤部分がショートしたのだと思います。
状況的に復旧は難しいと思ったので念のためお客様に「復旧する見込みは低い」ということはお伝えしたのですが「どうしても内部クリーニングだけしてみてほしい」とのご要望で、してみました。
しかし当初の見立て通り、やはり復旧できず。
うんともすんとも言いませんでした。
この「水没後しばらくは使えていたのにそのうち起動しなくなった」という状況の端末は、非常に復旧しにくいです。
基盤がゆっくりと水没し、しっかりとショートするためです。
お客様に対してこういうことを申すのは失礼ですが、こういう方は水没修理に出すのが遅すぎます。
「いま確実に水没したな」と感じたら、その時点で修理に出してしまえば、まだ間に合う可能性が高いです。
水没後使ってしまってその後点かなくなったら「どうしよう」と慌てて修理に出しても、正直、後の祭りです。
「確実に水没したな」と思ったら、まず間違いなく、内部に水は入っています。
その時には諦めて修理に出してしまった方がいいですよ。
ただ、iPhone7以降の機種なら、トイレにドボンくらいですぐに拾い上げれば、中に水が入り込んでしまうということはほとんどないのではないかとは思います。
それでも心配でしたら、点検くらいはしてもらうといいと思います。
こちらのお客様はご修理後、中古のiPhone8をご購入されていきました^^
「元々そろそろ機種変しようと思っていたので、数日前にパソコンにバックアップを取ったのでデータは問題ないです」とおっしゃっておりました。
それを聞いてひと安心でした。
お客様ありがとうございました!
では、最後にSE。
お客様のお話によると、お風呂に水没させた直後は電源が点いていたそうだったのですが、すぐにりんごループ状態になって操作不可になったそうで、怖くなりすぐに電源を切ったそうです。
そして、当店までお持ち込みいただきました。
こちらはこの日唯一復旧させられた端末だったのですが、この端末は壊れ方が幸運でした。
フロント画面には「センサーケーブル」というケーブルが付いているのですが、このセンサーケーブルというのは起動において非常に重要な役割を担っています。
このセンサーケーブルに不具合が起こると、りんごループを繰り返します。
今回の端末の場合、運よく先にセンサーケーブルのところに水が入ってりんごループを繰り返したため使えなくなり、お客様も「ヤバい」と感じてすぐに電源を切って修理に出すという判断に至りました。
そのため、上のiPhone6のお客様のように、基盤がショートする前に修理に出せたことが幸運でした。
センサーケーブルをしっかりと乾燥させたら、起動も問題なく正常に動作致しました。
うちは水没修理は成功報酬などは設けていないため、今回のお客様は内部クリーニング代3,980円のみで直り、大変喜んでいただきました^^
水没というのはどの機種もどんな状況でも、復旧させられるかどうかというのは「基盤がショートしているかどうか」にかかっています。
基盤がショートする前に修理に出して内部クリーニングを行えば復旧しますし、ショートしている場合には不可という形ですね。
うちはそれ以上専門的な基盤修理は行なっていないためそれ以上の知識はないのですが、うちの修理でいうと、こういうことです。
水没修理って人生に似ているなと思います。
水没後とっとと修理に出す方の端末は結果(復旧)が出やすいですし、逆に、水没後グダグタ使ってしまい修理に出すかどうか悩んでいる方の端末は結果が出にくいです。
行動が早い人は良くも悪くも結果に繋がりやすいですが、うだうだ悩んでいるだけの人は結果なんか出せませんよね。
水没修理をしていると、いつもこのことを考えます。
私はどんなことでも行動が早い側の人間でいたいな、と思います。
以上、水没修理のご紹介でした!