【iPhone6S】画面交換したら浮いてきた:コピーパネルが原因
【2021年3月15日更新】
記事内に登場します液晶純正パネルは、現在、液晶再生パネルに表記を変更しております。 あらかじめご理解の上、読み進めて頂けますと幸いでございます。 なお、名称を変更しただけで、パネル自体に変化はありません。
先日、坂東市よりご来店頂きましたお客様のご修理事例をご紹介させて頂きます。
お客様、ご利用誠にありがとうございました^^
本日のご修理事例はiPhone6Sです。
ご相談内容としては「3ヶ月前に他店で画面交換をしたのですが、1ヶ月したら画面右角が浮いてきてしまった。まだ保証期間内だったのでもう一度画面交換してもらったが、また画面が浮いてきてしまい、直後に映らなくなってしまった。どうして画面が浮いてきてしまうのでしょうか?これって直りますか?」というものでした。
理由は1つ。
「コピーパネルだから」です。
そして、これは画面交換すれば無事直ります。
詳しくご説明します。
この「画面の右角が浮いてくる」というのは、コピーパネルだけでなく純正のオリジナル品でも起こる事ではあります。
特に5や5Sなど、発売から時間が経っておりなおかつ古い機種に起こりやすいです。
最近はSEでもたまに見かけます。
しかし、コピーパネルはこの症状が起こる確率が純正の比ではありません。
そもそも、どうして”画面が浮いてきてしまう”というようなことが起こるか?というのを簡単に説明します。
フロント画面の裏側を見てみましょう。
画面の枠(写真左側)はこのようにフロント画面本体に糊付けされてくっついています。
赤く印をつけたところがその糊の跡なんですが、この枠が剥がれることが原因で「画面が浮く」という現象が起こります。
純正オリジナル品の場合にはこの糊が経年劣化して剥がれて画面が浮いてくるということがありますが、コピーパネルの場合にはこの糊付けの技術が低いか糊自体の品質が低いかが原因で(多分どっちも)、この枠部分が結構な割合で剥がれてきてしまいます。
そして、コピーパネルに関しては元々糊の強度が低いものなので、一度剥がれてしまうと大抵は時間が経つにつれて、剥がれている範囲がどんどん広がっていきます。
下の写真は今回のお客様のパネルを取り外した際に撮影したものですが、すでに全体的に剥がれてきてしまっていますよね?
このように下まで剥がれてきてしまうのはコピーパネルの典型的な特徴です。
純正のオリジナル品でここまで糊がはがれてきてしまうことは、まずありません。(極稀にはありますが)
そして、この「糊の剥がれ」というのは範囲が広がると液晶故障を引き起こします。
今回のお客様の場合には、まさにこの「糊の剥がれ」が原因で画面が映らなくなってしまっておりました。
私は画面交換のご修理前にコピーパネルと再生パネルの品質の違いをお客様皆様にご説明しておりますが、画面の明るさや操作性よりも、もっとも強調するところは「耐久性の低さ」です。
それは今回のようなことがコピーパネルでは起こりやすいからです。
液晶自体の強度が弱く“ちょっとぶつけただけで映らなくなってしまう”とか“タッチがおかしくなってしまう”とかいうことも大いにありますが、今回のお客様のように「枠の糊が剥がれてきてしまって液晶が壊れる」ということもかなり頻繁にあります。
うちはコピーパネルは保証は1週間、再生パネルは保証期間6ヶ月ですが高品質品をお出ししているので、この理由で画面が返品になったことは1度もないですが、コピーパネルをメインで使用している店舗では、この理由での返品はかなり多いと思います。
なので、まぁうちのお客様にはご説明しておりますが、コピーパネルというのは長く使うには向かないものなんですよね。
ただ、これは難しいところで、この糊の剥がれに関しては純正オリジナル品でも起こりうることなので、当然、再生画面でも起こります。
ですので、出来の悪い再生パネルだと画面が浮いてくるトラブルが発生してしまう可能性があります。
こればかりはお客様に出した後のことなので私たちは事前に知ることができないため仕方のないことではあると思うのですが、私の個人的な経験としては、やっぱり原価の安い画面と見た目の出来が悪い画面は総合的に品質は低いです。
輝度や操作性は人によって感じ方が違うので気にならない方はそれでもいいと思います。
ただ、この「耐久性」だけは、どんなに見た目の良くても、所詮コピーはコピーです。
ということで、今回のお客様はiPhone6Sでコピーパネルの液晶故障→再生パネルへの交換で、ご修理料金は14,980円でした。
お客様ご来店誠にありがとうございました^^
液晶が直っただけではなく、画面も明るく色合いも綺麗になり「元に戻った!」と非常に喜んでいただきました。
私もとてもやりがいがあり、嬉しかったです!