「incell」インセルタッチパネルってなに?
【2021年3月15日更新】
記事内に登場します液晶純正パネルは、現在、液晶再生パネルに表記を変更しております。 あらかじめご理解の上、読み進めて頂けますと幸いでございます。 なお、名称を変更しただけで、パネル自体に変化はありません。
今日はコピーパネルの話をします。
少し前に、うちが運営サポートをしている店舗の店長さんから、こんな質問を受けました。
仕入先のパネル購入ページに「incellパネル」という商品があるのですが、これは何でしょうか?
「インセルパネル」
ここ半年〜1年くらいで出回り始めたパネルで、最近は販売業者がこぞって推している商品です。
インセルパネルは、従来のコピーパネル以上純正パネル以下の”コピーパネル”らしいです。
うちも半年くらい前に一度、iPhone8とiPhone8Plusのインセルパネルを購入して検証したことがあります。
インセルパネルは、従来のコピーパネルの「画面が暗い(輝度が低い)」「色味が悪い(青いものが多い)」という特徴を改善し、より明るく色味も純正に近付けたパネルらしいです。
2012年の記事ですが、インセルについて詳しく解説した記事を見つけましたので、掲載しておきます。
https://www.hummingheads.co.jp/reports/feature/1210/121001_02.html
うちのブログでは、もう何度となく「他の非正規店に画面交換に行くと、その多くの場合で、コピーパネルを使っていることを説明してくれず、勝手に取り付けられる」という話をしていると思います。
ですので、この業界では「客に勝手に取り付けてもバレない高品質なコピーパネル」というものが求められています。
そういうニーズ、勿論これは日本だけではなく、世界中にニーズがあります。
日本は他の国に比べたら、お客様にコピーパネルのことを正直に説明している方ではないかと思います。
数年前に短期間だけ付き合いのあったパネル販売業者が「日本のお客さんはうるさいから、日本には全体的に品質の良いパネルを回して、海外(アメリカやヨーロッパ)には日本には流せないレベルのものも送っている。これでも欧米からはほとんどクレームは来ない」という話をしていました。
当社には「他の非正規店に画面交換に行ったら、画面が暗くなった!色味が変になった!タッチの反応が悪くなった!」と怒って、再修理のご依頼をしてくださる方が少なくないですが、上記のパネル屋から言わせると、これでも良い方らしいですよ(笑)。
この業者には「色々な意味で、付き合いきれない人だな」と感じ、苦笑してしまいました。
こういうクレームを少しでも減らすために開発されたのが、この「インセルパネル」なんじゃないでしょうか。
私はあまり詳しくないのですが、どうやらiPhoneの純正パネルも「インセル」というものらしい?
要は「純正と同じ製造工程を取っているコピーパネル」みたいです。(間違えていたらごめんなさい)
サポート店様にご質問を頂いたので、少し調べてみたのですが、このインセルパネルは大抵のパネル屋さんで、コピーパネル以上再生パネル以下の価格で販売されていました。
では、肝心の質はどうなのかというとですね。
これは私と千葉の個人的な感想ですので、その点はご了承いただきたいのですが、私たちは、
「確かに従来のコピーパネルよりは明るいけど、所詮コピーだな」と感じました。
良い線はいってますけど、コピーパネルであることは明白でした。
やはり操作感ですよね。
これだけがどうしても偽物では、純正の滑らかさが出せないようです。
ただそれでも、普通の人には確かに言わなきゃ分からないかもしれません。
ただし、うちにご依頼いただくような感度の鋭い皆様は、おそらく違和感を持つと思います。
そういうレベルです。
価格通り、まさに”従来のコピーパネル以上再生パネル以下。”
コピーパネルの質が上がること自体は、非常に喜ばしいことであります。
もしかすると、今後、コピーパネルは主流がインセルパネルに変わっていくかもしれませんね。
ただ、所詮コピーパネルであるということは変わらないですし、うちをご利用くださるお客様のような方には、満足いただけるような品質ではありません。
勿論その分インセルコピーは安価ですので、仕方のないことではありますけどね。
うちは「コピーパネルは徹底的に安く」というのがモットーなので、従来のコピーパネルが販売されている限りは、うちはインセルコピーを使うことはありません。
メーカーが日進月歩進化しているように、民間側もどんどん進化しています。
インセルコピーについては、うちは積極的に使っていないこともあって、正直この程度の情報しか持っておりません。
ただ、うちはご質問頂いた方以外にも、サポートしている店舗様、今後サポート予定の店舗様があるので、その方たちに向けてもインセルコピーについて知っている限りで記載しておきます。
一般の皆様の参考にもなりましたら幸いです。
諸々、不正確なところ、間違い等ございましたら、ご容赦ください。